だらけ日記過去ログ:2006年6月21日(水)「高レベル低レベル」
横の柱をいじるのを放置している間にもう最終回シーズンですよ…。夏改編の印象としては「終番>新番」な感じで嬉しい限りです。でも東京MXTVのアニメコンテンツ増量化のきらいが見えてちょっと不安ですね…。 さて、某所で話途中で終わっちゃったやつの続きでも書きましょうかね。 ひとくちに「アニメを見る」と言っても、その見方は千差万別あります。100人いれば、100通りのアニメの見方、感じ方があるでしょう。たとえば、・たまたまTVをつけたらやっていたアニメを流し見・アニメの世界をリアルに感じながら視聴・スタッフなどは全く気にせず視聴・キャラに萌えつつ視聴・一部の声優の知識を持ちつつ視聴・脚本や演出を意識しながら視聴・動画や原画のスタッフを意識しながら視聴・過去アニメのバックボーンを常に頭におきながら視聴他にもいろいろあると思いますが、まぁこんなもんで。この流れで書いたので、気づいてもらえたと思いますが、下に行くほど「誰が、何を作っているのか」を意識しながらアニメを視聴するスタイルと言えます。「誰が」の部分を強化していくスタイルや、「何を」の部分を強化していくスタイルがありますが、まとめるとそんな感じ。 これを仮に「高レベルアニメ視聴」と呼ぶことにしましょう。 一般的に言ういわゆる「アニメオタク」というのは、この「高レベルアニメ視聴」を多かれ少なかれしている人種と思われていると考えられます。 そして同時に「アニメオタク」というのは、「いい歳こいてアニメを結構な量見てる人」であるという印象があるように感じます。 この2つの共通項を約分すると、「いい歳こいてアニメを結構な量見てる人は必ず、高レベルアニメ視聴をしている」となります。 でもそれは、必ずしもイコールではない。いい歳こいてアニメを見ていても、EDのスタッフなんてかっ飛ばすか、歌しか聴いていない、でもアニメ好きと思われる量のアニメぐらいは見ている…低レベルアニメ視聴のアニメファンがいないとは言えませんね。 低レベルアニメ視聴タイプは、「高レベル待機型」と「低レベル保持型」の2種類に分類できます。「高レベル待機型」というのは、名前の通り、まだ知識は足りないけど、スタッフやアニメ技術に興味があり、その内高レベルに変わっていくタイプ。「低レベル保持型」は、そういう方面に興味があまりなく、いわゆる「おもしろければそれでいい」タイプ。 で、いわゆるアニメオタクの会話というのは、高レベル情報を使った「高レベル言語」で進むことになっています。「BSアニメ夜話」なんかを想像するとわかりやすいと思います。 低レベルの人たちは、高レベル言語の会話には入っていけません。待機型の人なら、まだ知識はなくても知りたい情報なので、興味を持って聞くことができますが、保持型の人にしてみれば、どーでもいい会話です。高レベルに関わる意味も必要もないと考えるでしょう。 結果、アニメオタクコミュニティというのは、高レベルと、その研修生である高レベル待機型で構成されるようになり、彼らと関わりを持たない低レベル保持型は存在しないかのように扱われていました。たまに関わっても、まだ待機型なんだと勘違いされます。 ここから本題。 では本当に 高レベル>低レベル なんでしょうか。 ここまでの流れでこちらの意図は見えていると思いますが、それはノーでしょう。アニメの楽しみ方に正解があるとは思いませんが、仮に正解があるとしても、それがすべてにおいて高レベル視聴であるとは考えにくいです。 TVに映るプリキュアに声を上げて応援している子どもに、「その見方は間違ってる」と言える人はいないと思います。大人になってしまうと、さすがにそこまで純粋ではいられませんが、スタッフやキャストを意識することをしなくてもアニメは楽しめるという証拠がそこにはあると思います。 高レベル知識がないからこそ楽しめることがある以上、どちらかが上ということはないはずです。ただ、低レベルは高レベルになれる可能性があるけど、高レベルになってしまうと二度と低レベルには戻れない ということがあるので、高レベルの方が上と考えられることがあるのかも知れません。 で、以前であれば決して表舞台に上がってくることはなかった「低レベルアニメ視聴」の人たちを見かける機会をグンと増やしたのが「アニメ感想系サイト」ですね。 スタッフやキャスト、作画や演出に注目しているサイトも多いですが、子どもがアニメを見るように、ただただ純粋に話の内容についてだけ触れるサイトも少なくありません。 高レベルだろうと低レベルだろうと、アニメを見て感じたことを書く―感想―に違いはなく、どちらもウソではないはず。高レベル知識がないから感想を語る資格がないなんてこともありません。 「アニメ感想系サイト」なんて広いくくりではそんなものです。アニメをいくらか見ていることを表明していて、いくらか感想が載っているサイト。そこには低レベルから高レベルまでいろいろな人がいます。そして低レベルの人は必ずしも高レベルになりたがっているわけではない、と。たとえ長いことアニメを見続けているような人であってもね。 ここからおまけ。 私もどちらかと言えば低レベル側…と言いたいところですが、知識なしには戻れないので、ある程度高レベルに近づいてしまったのかな。でもまぁ、基本的には低レベルかと。少なくとも高くはない。 というのも、アニメ好きの輪の中にいようとすれば、接待レベルでの知識を入れないわけにも行かず。それほど興味はなかったのですが、ウケのいい知識をいくらかは入れました。あと、アニメ好きとして認知される状態での必要とされる知識、そういうのもある程度は。 私個人としては、知識が増えて得した感はあまりないですね。特に声優の知識は、話のネタには最適ですが、アニメを純粋に楽しもうとする上では邪魔になることが多く、何度も恨めしいと思いました。少なくともアニメを見ている間は封印したいと…。ワイドショーやバラエティでアニメのBGMが使われてるのに気づいて、番組の内容が全然頭に入らなくなるのと似ている。ワイドショーやバラエティは真面目に見る気がサラサラないのでそれでいいですが、アニメでそうなってしまうとすごく勿体ない気。 アニメを見続けるには高レベル側になるしかないのかなーと考えた時期もありましたが、別になりたくはなかったし、現状で楽しめているのはウソではないし、間違っているわけでもないハズ。高レベルになっても低レベル視点も併用できることもあるかも知れないけど、できないかも知れないし、高レベルを望んでいるわけでもない。ならこれでいいんじゃないかと。 そんなわけで、オタ同士の会話っていまいち興味がわかないのよね。彼らは何でああいう会話になるんだろうか…。という話はまた今度。 しかし無駄に長いだけでよくわかんない話だよなー↑ 読む人を不特定多数に想定してしまうと、途端に論点がどこかわからなくなってしまう…。何が書きたかったんだっけ。●アニメ見には高レベルや低レベルの視聴がある●どちらも視聴スタイルとして間違いではない●いわゆるアニオタは高レベル・高レベル予備軍である●感想系サイトが生まれて低レベルが一般にも認識可になった●低レベルを否定したり見下したり無視したりしないでね♪という話だったかな? わざわざ言うこともないと思ってたんだけどねぇ。