だらけ日記過去ログ:2003年7月4日(金)「感想って何だろう」
アニメ感想サイトをいろいろ巡っていたら、感想は感想でも「物語の感想」というものがあまり書かれていないことに気づいた。 よく見る感想は「萌え」を筆頭に、今回は作画がよかったとか、この演出はどうとか、こういう見せ方はどうかとか、ここはわかりにくかったとか、そういう「作り物としての出来はどうか」というところに感想の焦点がある感じ。大きくくくれば「技術論」というところなのではないかと。 例を挙げてみよう。ん〜と、じゃ、先週の「カレイドスター」をネタに。 上着を脱いだだけでレイラさんのオーラを感じさせる作りは巧いと思った。 あそこで雨が降るのはやりすぎだと思った。 王道のスポコンストーリーだが、その王道を真面目にやっているのが面白いところだと思う。 フールはいつも通りにいい味出していた。 最後の舞台のシーンでは作画がかなり乱れていた。こういうの。これももちろん「感想」ですけど。 じゃあ最初に書いた「物語の感想」になってる感想だったらどうなるか。 レイラさんの舞台にかける情熱はすごい、あのまま続けてもそれなりのものは完成できたと思われるのに、さらに上を目指してきた。自分なら絶対そんなことはしないで、それなりのところに収まるようにしてしまう自信がある。現状で出来る中で一番簡単なものを選ぼうとする自分をちょっと反省した。とか 次々と出される課題に、大変そうだとは思いつつも、淡々と特に何もない日々を過ごしている自分としては、うらやましくも思えた。とか 昔、鉄棒の上で綱渡りのまねっこをしていて落ちたことがありまして、今回のような話だと、見ているだけでも結構怖いです。そらが落ちるシーンでは身の毛がよだちました。とかとか。別に実体験を絡めたもの、という意味はなかったんだけど、何か書いたらみんな実体験ものに。まぁ「光希と遊みたいな恋愛には憧れます」とか、「四次元ポケット(中身付き)欲しいなぁ」とか、そういうのも広い意味で「物語の感想」かな。 要するに前に書いたやつが「技術論」、つまり「作った人に向けた感想」であるのに対し、後に書いたやつが「作った人が見ても役には立たない感想」という分け方ができるかと。 まぁそういう感想でも、「こう思ってもらえれば成功」とか「こう思われちゃったか…」とかはあると思いますけど、その感想読んだからどうとかはないかと思われます。 んで、自分としては辛口でもなく毒にも薬にもならないようなどーでもいい感想を書きたいと思っているので、なるべく後者のタイプで行きたいなぁ、とか思うんですが、何だかんだ言っても、前者のタイプの方が軽いツッコミには楽なので、ついついやってしまう罠。 感想を始めたころはだいたい後者のタイプだったんですけど。こういうのも長くやってることの弊害かしら。 いや、それだけでなくあんまり面白くないもん見たときに前者タイプの感想になりやすい気もする。 まぁ傾向からして、前者のあまり個を感じられないアニメ技術に言及した感想の方が求められているんでしょうが、個人を捨てた個人サイトはあんまりやりたくないですね。