だらけ日記過去ログ:2005年1月27日(木)「感想書きを続けた先」
ということでそろそろ感想にっきをやめようかと思っている光希桃です。 12月終番評価調査は…現状そんなにやる気ないです。PHPの方も音沙汰ないし、無理してやってもらうものでもないですしね。 そんな感じで5年ほど感想にっきを書き続けてみたところによる、感想書きについての雑感とか。 普段からアニメを見ている人にとって、「そのアニメの感想を書く」ということ自体はさほど難しいことではありません。それは、アニメ感想系と呼ばれるサイトが多量に増えている現状からも確認できると思います。何かを見たら、自分の感情が生まれる、それを記せば感想になりますからね。 かといって、アニメを見た人全部が感想を書くというワケもなく、アニメは見て、楽しんで、それで終わりにしても何の問題もありません。かといって見て思ったことがある以上、感想は書けるので、他人に読んでもらえる場所にその感想を書いていると、「もっと上手く自分の気持ちを伝えたい」「もっとたくさんの人に読んでもらいたい」「もっと作品の楽しさを伝えたい」 などという感情、「もっとちゃんとした感想を書きたい」という気持ちが生まれがちです。そして、これを考えすぎた結果、●アニメを見ている最中に感想のネタを考え出す●アニメのシーンごとに「これは感想に使える…」とか考えてしまう●いいシーンを見ても、それをどう感想文にするか考えてしまう●アニメを見ながら、ネタになるシーンやセリフをメモしてしまう という行動に走り、最終的には「アニメを見て、そして感想を書いている」という当初の状態から「感想を書くためにアニメを見ている」という逆転現象を起こしたり、起こしてしまいそうになったりして、アニメが普通に楽しめなくなったりします。これがまぁ、第1のトラップとでもしましょうか。 普通の日記でもそういうことは多く、何をするにしても「これは日記のネタになる…」と考えてしまい、日記を書くために生きているような錯覚に陥ってしまうこともあるとか。 実際私も少々陥りました。開始ひと月ぐらいで。これで感想書きが嫌になってやめてしまう場合もあるとかないとか。 自分がこれを回避するためにとった方法は、「視聴中は感想のことを考えない」という単純なもの。視聴中に考えなくたって、さっき見たものをそう簡単に忘れるワケもないので、感想なんてあとから思い出して書けばいいんだ、と悟ったので。 そうやって、その後何年か継続。しばらくすると、放送量=視聴量が増え、感想取り扱い数もかなりの数になりました。まぁ、数のせいだけではないですが、この「アニメ視聴」と「感想書き」を切り分ける考え方にしたことにより、「アニメ視聴」部分が元の感想を書かない頃の感情に戻り、「アニメ視聴」=楽しい「感想書き」=楽しんだ後の出がらし と、「感想なんか書かなくても、自分はもう楽しんだからいいじゃん」と…、これが第2のトラップ。特に時間的に余裕がない状態だと、「何で時間もないのに感想なんて書いてんだ…」と思って、辞めてしまったり。 この第2のトラップを抜ける方法は人それぞれだと思いますが、私の場合は「自己記録」と「読んでもらっているというネタ提供の楽しみ」だったような。 感想にっきといえども、「日記」ですから、自分がその日何をしていたかの十分な資料…記録なワケです。その時の日記を見れば、どのアニメを見て何を感じたのかなんとなくわかりますからね。記憶に留まらないアニメであっても、せめて記録にはとどめておきたい気持ちもあったのかも。 記録であるなら、資料的価値以上の感想はそんなに重要ではないのですが、せっかくネット上で公開しているのなら、おもしろくありたいと思い、なるべくおもしろい文を心がけました。レベル低いですけど。 ちょっと考えてみてください…、そう、この時点ですでに「感想」ではなくなっているのです。 アニメで、見たこと、感じたこと、思ったことなどをネタに、感想っぽい何か…を書いているに過ぎないのです。「溢れる想い」ではなく。 そういうスタンスにすることにより、「ちゃんとした感想を書かなくっちゃ」や「自分の思いの丈を伝えなくっちゃ」などそういう気負いはなくなり、駄文垂れ流し状態で続けることができるようになりました。 見るのが先、書くのは後、書くものはてきとーに書ける範囲で。 それがまぁ数年ぐらい続いた結果、もはや「感想」ではない「感想書き」が“作業レベル”で書けるようになりました。「自分の考え方」「感じ方」のパターンを掴むことにより、感想…つまりネタが自然と構築できる状態に…、まぁ「マンネリ化」というやつです。 てことは、アニメ視聴さえすれば、感想はほぼ自動的に出てくる…と。それってつまり、けん玉でふりけんができるようになったとか、ストIIで昇竜拳が出せるようになったとか、そういう感じ――いつまでもその技の練習だけしてるのはおかしい――ということなのではないかと。 「このフォーマットは潮時」と書いたのはそういう意味です。感想を書くなら、別のアプローチを考えないと発展がないなぁ、と。 記録としての意味は、タイトルさえ書き残しておけば、それなりに意味はあるし、 ネタとしての意味は、ネタを笑ってくれそうな読者が浮かばなくなったら、まぁ書かなくてもいいかな、の気分に。 たぶんこれがこのルートにおける第3のトラップなんだろうけど、今のところ抜ける方法は見当たらないのです。第1,第2のトラップを抜けるルートを間違えた気がしなくもないけど。